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「少なく消費し、豊かに暮らす」という価値観。私がボルボとスウェーデンに惹かれる理由
2026.07.28
経営者ブログ今朝の日本経済新聞でとても興味深い記事を読みました。
その記事では、「地球1個分の暮らし」という考え方が紹介されていました。
現在の日本人と同じ消費生活を世界中の人が送った場合、地球は約3個必要になるという試算があります。
人口増加や経済発展が進めば、この問題はさらに大きくなり、日本を含む先進国では、一人ひとりが消費量を見直していく必要があるという内容でした。
しかし、単純に消費を減らせば、人は幸せになれるのでしょうか。
研究では、消費量を減らすだけでは、日本人の幸福度はむしろ下がる可能性があるとされています。
そこで重要になるのが、「単位消費量あたりの幸福度」という考え方です。
つまり、「どれだけ多く所有するか」ではなく、「一つひとつのモノから、どれだけ豊かな時間や喜びを得られるか」という発想です。
私はこの考え方に、とても共感しました。
そして同時に、「だから私はボルボが好きなのだ」と改めて感じました。
ボルボは「長く使うこと」を前提につくられています。
私たちはボルボ専門店として日々仕事をしています。
20年、30年前のボルボが、今でも現役で走っています。
オーナーの方々は、故障したから買い替えるのではなく、修理し、整備し、磨きながら、何十年も一台の車と付き合っています。
新しいモデルが発売されたからといって簡単に乗り換えるのではなく、「この車だから乗り続けたい」という愛着があります。
それは決して経済的な合理性だけでは説明できません。
時間をかけて育てた愛着、思い出、家族との歴史が、その一台の価値を高めているのです。
メンテナンスを重ねながら長く使うこと。
これは単なる自動車文化ではなく、人生の豊かさそのものなのではないでしょうか。
ボルボが生まれたスウェーデンでは、「ラゴム(Lagom)」という有名な価値観があります。
「多すぎず、少なすぎず、ちょうど良い。」
必要以上に消費せず、本当に価値のあるものを大切にする。
家具も、家も、洋服も、自動車も、修理しながら長く使う文化があります。
北欧の人々は、美しい自然を大切にしながら、家族や友人との時間を重視します。
休日は森や湖へ出掛け、コーヒーを飲みながらゆっくり過ごす。
決して派手ではありません。
しかし、その暮らしには豊かさがあります。
今回の日経新聞の記事で紹介されていたフィンランドの研究結果は、スウェーデンをはじめとする北欧諸国の価値観とも深く共通しているように感じました。
現代社会では、新商品、新サービス、新しい流行が次々と生まれます。
もちろん、それらを否定するつもりはありません。
技術革新は社会を豊かにします。
しかし一方で、「まだ使えるものを手放し、次々に買い替えること」が、本当に幸福につながるのかという問いもあります。
私は、そうではないと思っています。
一つの良いものを長く使う。
壊れたら修理する。
手入れをしながら愛着を育てる。
その積み重ねが、人生の満足度を高めるのではないでしょうか。
私自身も、長年使っている鞄や革靴があります。
決して最新ではありませんが、使い込むほどに愛着が増していきます。
それはボルボも同じです。
私たちの仕事は「たんに車を売っておしまい」ではありません。
私たちはボルボの中古車を価値ある製品として再販売(リユース)する販売店であり、
整備を一丁目一番地と考える、ボルボの整備会社でもあります。
しかし、私たちが本当に提供したいものは、「車」そのものではありません。
一台のボルボを何十年も安心して乗り続けられる環境です。
車を直すこと。
部品を供給すること。
安全を守ること。
それによって、お客様とボルボとの関係を10年、20年、30年とつないでいくこと。
それこそが私たちの存在意義だと思っています。
大量消費・大量廃棄ではなく、長く大切に使う文化を支える仕事。
それは環境にも優しく、人にも優しい仕事だと信じています。
今回の記事を読んで改めて感じたのは、豊かさは「量」ではなく「質」で決まるということです。
どれだけ多く所有したかではなく、どれだけ深く愛着を持てたか。
どれだけ高価な物を買ったかではなく、その物とどれだけ長い時間を共に過ごしたか。
どれだけ忙しく働いたかではなく、大切な家族や友人とどれだけ心豊かな時間を過ごせたか。
そのような価値観が、これからの時代にはますます重要になるように思います。
私たちはボルボ専門店として、単に自動車を販売・整備する会社ではなく、「長く大切に使う文化」を社会へ広げていく存在でありたいと考えています。
それはスウェーデンの価値観にも通じる、生き方そのものです。
「少なく消費し、豊かに暮らす。」
この考え方は、環境問題への答えであるだけでなく、人が本当の幸福を見つけるためのヒントでもあるのではないでしょうか。

先月に北海道小樽市にお住まいの古いボルボオーナー様とお会いして、札幌市内を案内していただいた際の、私の写真です。
そこには自然豊かで、心豊かな生活を大事にしている心優しい方々との触れ合いがありました。
コクスン代表 平野真矢
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